高血圧 基準 2019。 あなたの血圧は正常値?どこから高血圧?

血圧の正常値(基準)|年代別の平均値・特徴、高血圧の影響、効く対策6つ

高血圧 基準 2019

高血圧の基準値は据え置くも 降圧目標値を10㎜Hg引き下げ わが国には高血圧患者が4300万人いると推定されています。 また、治療を受けていてもそのおよそ半数の1200万人は、高血圧の基準値である140/90㎜Hg未満にコントロールされていないとされています。 こうした厳しい現実を踏まえ、日本高血圧学会はガイドライン作成員会において治療ガイドラインの改訂に取り組んできましたが、先月、5年ぶりに改訂した『 』のポイントを発表しました。 新しいガイドラインでは、高血圧の基準値、つまり高血圧の治療を開始する血圧の基準値は、従来の、診察室血圧で140/90㎜Hg、家庭血圧で135/85㎜Hgに据え置かれました。 一方で、成人の降圧目標値を10㎜Hg引き下げています。 この引き下げは、患者自身に、生活習慣の改善などセルフコントロールをいっそう厳格に行うことを求めることを意味し、看護師さんをはじめとする医療・保健関係者には実効性ある指導の徹底が求められると言えそうです。 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大に伴う緊急事態宣言下で高血圧症患者に伝えたい注意点などの情報については、こちらの記事を参照してください。 75歳未満の成人高血圧患者は 130/80㎜Hg未満を目標に治療を 今回の改訂により降圧目標値、つまり降圧治療を始めた患者が目標とすべき血圧の値が10㎜Hg引き下げられたのは、75歳未満の成人患者では最高血圧と最低血圧の両方、75歳以上の患者では最高血圧のみで、最低血圧はこれまでと同じです。 また、糖尿病を合併している高血圧患者や蛋白尿陽性の慢性腎臓病(CKD)患者、抗血栓薬服用中の高血圧患者などの降圧目標値は、従来どおりとなっています。 改訂後のそれぞれのグループの 降圧目標値を「診察室血圧」で示すと下記のようになります。 なお、( )内は患者が時間を決めて家庭で測定する「家庭血圧」の値です。 なお、血圧計については、水銀血圧計の製造・輸出入が2021年以降禁止となるのに伴い、日本高血圧学会は2020年までに水銀血圧計の代替品への切り替えを推奨しています。 詳しくはこちらの記事を読んでみてください。 とりわけ食塩の摂取量を減らすために、自らの普段の食生活を厳しく見直してみることから始めることを奨励しています。 その第一歩となるのは、減塩です。 健康の維持・増進を図るうえで摂取することが望ましいエネルギーや栄養素の量の基準をまとめた「日本人の食事摂取基準」は、2020年の改訂により、1日当たりの食塩摂取目標量が厳しく引き下げられ、18歳以上の男性なら1日7. 5グラム未満、同女性は6. 5グラム未満、高血圧の重症化予防を目的とした量として、新たに1日6グラム未満と設定されています。 「厳しいなあ」という声が聞こえてきそうですが、日本高血圧学会は男女とも1日6グラム未満にすることを、またWHO(世界保健機関)はさらに厳しく1日5グラム未満に抑えることをすでに推奨しています。 なお、熱中症シーズンになると、「水分と塩分をこまめに摂りましょう」といった呼びかけが繰り返されます。 しかし、高血圧の方は炎天下で作業や運動をしてよほど大量の汗をかいた場合以外は、減塩を守ることを日本高血圧学会は奨励しています。 詳しくはこちらの記事を読んでみてください。 これによると、食塩摂取源となっている食品として、カップ麺やインスタントラーメン、梅干し、漬物、魚の塩蔵品、パンなどが挙げられています。 なかでもカップ麺とインスタントラーメンは、1食だけで現在の1日摂取目標量の7割に達してしまうことがわかります。 そのためたとえば、「インスタントやカップの麺類を食べるときはスープを残すように」といった具体的指導が求められます。 大量生産されている菓子パンやさつま揚げなどの練り製品といった加工食品は、あまり塩味を感じなくても実際は塩分が多く含まれている食品が多いもの。 この隠れ塩分については、栄養成分表示表をチェックする習慣をつけるように念押ししておくことも必要でしょう。 栄養成分表示の「ナトリウム」と「食塩相当量」に注意を 一般に市販されている加工食品については、新食品表示法により、2020(令和2)年4月からは全製品に栄養成分表示を行うことが義務づけられています。 その表示において塩分は「食塩相当量(グラム)」で表示することが求められています。 しかし従来の任意表示では、ルール上「ナトリウム(ミリグラム)」表示になっていました。 そのため、現在出回っている加工食品には、ナトリウムで表示されているものと食塩相当量で表示されているものとが混在しています。 これにより実際に加工食品を手にして栄養成分表示をチェックした際に、迷ってしまう患者が出てくることも想定されます。 そんなときのために「ナトリウム1,000ミリグラム」を食塩相当量に換算すると2. 54グラムになること、「ナトリウム量=食塩相当量」ではないので注意が必要であることを、忘れずに伝えておきたいものです。 なお、健康リスクの観点から最近何かと話題にのぼることの多い「超加工食品」についてはこちらの記事を参照してみてください。 詳しくはこちらを!!

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【日本高血圧学会】高血圧治療ガイドライン改訂

高血圧 基準 2019

井手ゆきえ [医学ライター] 医学ライター。 NPO法人日本医学ジャーナリスト協会正会員。 証券、IT関連の業界紙編集記者を経て、なぜか医学、生命科学分野に魅せられ、ここを安住の地と定める。 ナラティブ(物語)とサイエンスの融合をこころざし、2006年よりフリーランス。 一般向けにネット媒体、週刊/月刊誌、そのほか医療者向け媒体にて執筆中。 生命体の秩序だった静謐さにくらべ人間は埒もないと嘆息しつつ、ひまさえあれば、医学雑誌と時代小説に読み耽っている。 カラダご医見番 ハードワークのストレスに加え、飲酒や脂っこい食事。 ビジネスマンの生活習慣は健康面からは実にハイリスクです。 痛い・苦しい・痩せた・太った・イライラする…。 そんな症状はどのような病気の兆候なのか?どんな治療が有効なのか?いきいきと働き続けるために、身体と病気に関する正確な知識が欠かせません。 Photo:PIXTA 先日、日本高血圧学会から「高血圧治療ガイドライン2019」が公表された。 世界の高血圧治療は一時の「緩やかな降圧」から一転、「厳格に管理」の流れにある。 一昨年25年ぶりに改訂された米国のガイドライン(GL)では、高血圧の基準値を従来の140/90mmHgから、130/80mmHgへ変更。 同じ値を採用してきた日本の動向が注目されていた。 最終的に改訂GLでは、高血圧の基準値こそ従来の140/90mmHgに据え置かれたが、成人の降圧目標値を10mmHg引き下げ、75歳未満の成人は130/80mmHg未満に、75歳以上は140/90mmHg未満としている。 いたずらに「高血圧人口」を増やすことを避けた一方、降圧目標値を厳しくすることで「早め、早め」の対策を推奨したのだろう。 ちなみに、降圧目標値の根拠となった複数の調査研究では「高血圧とはいえないが、高めの要注意血圧(正常高値血圧)」とされた120~139/80~89mmHgに相当する人は、いずれは高血圧になる確率が高く、120/80mmHg未満と比較して脳卒中や心筋梗塞の発症リスクが高いという結果が示されている。 従ってこの春の健診で「正常血圧」とされた人も、念のため数値を確かめてみよう。 もし正常高値血圧だった場合は、食事を見直すことから始めてみるといい。 その第一歩は減塩だ。 現在、改訂作業中の「日本人の食事摂取基準」では、1日当たりの食塩摂取目標量が現在より0. 5グラム厳しくなる見込み。 18歳以上の男性なら1日7. 5グラム未満、同女性は6. 5グラム未満である。 「厳しいなあ」と思うかもしれないが、日本高血圧学会が推奨する1日当たりの食塩摂取量は男女とも6グラム未満、世界保健機関に至っては5グラム未満だ。 「減塩・降圧」の流れは止まらないだろう。 減塩食を美味しく食べるコツは酸味(酢やレモン)、辛味(唐辛子など)、香味スパイスや昆布のうま味で物足りなさを補うこと。 ただし、これからの梅雨~夏季は脱水症リスクが高まるので「ほどほど減塩」から慣らしていこう。 (取材・構成/医学ライター・井手ゆきえ)•

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高血圧治療ガイドライン2019,高血圧基準は変更せず,降圧目標引き下げ| トピックス|THERAPEUTIC RESEARCH On

高血圧 基準 2019

【日経メディカルAナーシング Pick up!】 来春の発表に向け、我が国の「 高血圧治療ガイドライン 2019」( JSH2019)の編集作業が佳境を迎えている。 世界的に問題になっている、こうした「 Hypertension Paradox」と呼ばれる状況を打破すべく、ここ1~2年に改訂された欧米の高血圧ガイドラインでは、早期からの積極的な介入をより強調した。 患者数が激増するという批判を承知の上での判断は、生活習慣改善を中心とした早期からの積極介入により、さらなる血圧上昇を食い止めようという狙いがある。 薬物治療の対象患者に対しては初期から降圧薬2剤の併用療法を推奨するなど、目標血圧への達成率を高める方針を打ち出した。 Hypertension Paradoxは我が国でも大きな問題で、4300万人とされる高血圧患者中、治療目標を達成している患者は1200万人という。 それだけに、 JSH2019ではどのような方針を提示するのか、注目されていた。 JSH2019作成委員会委員長を務める梅村敏氏(横浜労災病院[横浜市港北区]院長)は、「現行のガイドラインであるJSH2014と同様、降圧薬による心血管リスク抑制効果を検証したRCTの結果を重視し、高血圧基準値は変更しない方針とした」と話す。 梅村氏は「高血圧に分類されない範囲でも血圧上昇に伴うリスクは増大していることを示すため、JSH2014の『正常高値血圧』から『正常』の語を削除した。 なお、一部の境界値は、関連学会など外部の意見聴取を踏まえて変更する可能性があるという。 表2 日米欧の高血圧ガイドラインにおける代表的な降圧目標値(血圧の単位はmmHg) JSH2019案では、いずれの血圧区分でも、まず生活習慣改善などの非薬物治療を行うとしている。 特に、未治療で血圧が「高値血圧」にある場合、生活習慣改善の強化を推奨した。 自動診察室血圧測定は採用せず JSH2019案での血圧測定法は、従来通り家庭血圧を重視し、診察室血圧との結果が異なる場合は家庭血圧の診断を優先する。 欧米の新しいガイドラインでも診察室外血圧重視の方針を打ち出したが、日本は既にJSH2014から提唱している。 AOBPの評価を行った SPRINT-J パイロット研究の結果、同法の精度は従来の血圧測定法を上回らないことが判明()。 求められる測定環境の確保も難しいことから、我が国の実臨床で標準的な測定法として推奨するのは現状では困難と考えられたためだ。 今回提示されたJSH2019案について、自治医科大学循環器内科学教授の苅尾七臣氏は「より低い降圧目標を設定し、診察室外血圧を指標とする高血圧診療を浸透させる方向性は、実地診療にも生かしやすく、欧米のガイドラインとも共通する。 高血圧による影響が大きいとが多いアジアにおいて、高血圧管理指針のモデルにできるガイドラインとなるだろう」と評価する。 今後、年内に外部評価委員や関係学会の意見を聴取し、来年1月ごろにはパブリックコメントを募集することになっている。 梅村氏は「9月に提示したJSH2019案は、ガイドライン作成委員会内の議論に基づいたもの。 外部からの意見聴取を踏まえて最終調整を行った上で、2019年春には公開する予定だ」と話す。

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